【高城剛】マクロビオティックのはじめかた

21世紀はオルタナティブな医学が注目されています。
西洋医学だけでなく、様々な医療手段を考える時代。
その中でも読者の皆さんからの質問も多い、
マクロビオティックについて工藤みづき先生にお話ししていただきます。


こんにちは。工藤みづきです。

二十四節気では、22日に迎える冬至ですが、太陽と地球の距離が短くなり、北極が太陽とは逆の方向に傾くため、日照時間が短くなります。

ちなみに、二十四節気とは、地球が太陽を一周する時間を24等分したものですが、マクロビオティックでもこの動きを陰陽五行というエネルギーの動きとして捉えます。それはまたいつかご紹介するとして、二十四節気に伴った生活をすることは、地球や環境と調和し、宇宙の波動と共鳴する生き方になるのではないかと思います。和食が、ユネスコ無形文化遺産へ登録されると言われていますが、日本の風土に根付き、日本の四季と連動した素材と調理法で作られたお料理は、二十四節気を意識するという意味でも、日本人としてのアイデンティティではないかと思います。


さて、冬至は日照時間が一番短い日で、この日を境に、日が長くなりますが、これを無双原理に当てはめて考えると、”陰極まると陽に転じる”になりますので、冬至は、一陽来復と言って、今までの運が転じて良い方へ向く日と言われており、とても縁起の良い日になります。


その運の回復を願って、運の「ん」のつくものを食べる風習があります。例えば、南瓜(ナンキン/かぼちゃ)、にんじん、蓮根、金柑、寒天、銀杏などが「運盛り」と言われる食べ物です。

また、身体の邪気払いに良いと言われる小豆を、冬の邪気払いとして粥にした冬至粥を食べる風習もあります。

マクロビオティックでは、かぼちゃと小豆を使った「小豆南瓜」という基本のレシピがあります。基本の小豆南瓜は塩を少し加えただけの素材の味を活かしたものですが、味をつけても美味しいです。とくに、甘味をプラスするとスイーツのような味わいで、芋栗南瓜が大好きな女性にはとても好評です。

そして、この小豆南瓜は様々な作り方がありますが、私なりの炊き方をご紹介したいと思います。小豆が柔らかくあんこのような質感になるタイプです。

材料は

・小豆:100g
・水:200g(小豆に対して2倍)
・昆布:2cm角を5枚くらい
・南瓜:500g(大きめの一口大に切る)
・海塩:小さじ1/3くらい
・水:適量

です。
つくり方ですが、

1. 小豆は水200gで前夜から漬けておきます。
2. 小豆を水ごと鍋に移し、昆布を加えて中火にかけます。水気がないようでしたら、さらに足して下さい。沸騰したら、差し水1カップくらいし
ます。再度沸騰したら蓋をして弱火で、30-40分煮ます。汁がなくなるようであれば、都度小豆がかぶるくらいの水を鍋肌から足します。
3. 南瓜は事前に海塩をまぶして混ぜておきます。
4. 煮た小豆の上に南瓜を乗せて蓋をします。汁がなくなるようであれば、小豆がかぶるくらいの水を鍋肌から足してください。
5. 15-20分程弱火で煮ます。かぼちゃが煮えて、水分が少なくなったら蓋をしたまま、5分程蒸らします。
6. 蓋をあけて、天地を返すように優しくまぜて出来上がりです。

*小豆の状態によっては水分が表示のものでは足りない場合もあります。その時々によって加減して下さい。
*南瓜に塩をまぶす事によって、南瓜の甘みが引き立ちます。
*甘味を足す場合は、南瓜を投入した時に入れると良いですよ。

また、この他にも冬至にはゆず湯もいいですね。ゆずをいれたお風呂で身を清めて一陽来復を迎えて下さいね。

皆様にたくさんの福が訪れますように。