【高城剛】自分が思っているほど問題は問題じゃない!

▽Q.14▼▽

【Q】
はじめまして。大学院で研究職を目指す、20代男性の友人のことで相談です。

彼は、今、無意識に発する独り言について、悩んでいます。主に緊張した時、脳が疲労した時、例えば難しい文章や計算を読み解く時などに、うーん。うー。と、小さいうなり声に近いものが無意識的に出てしまうようです。ちなみに、僕ら友人と接しているときは、そのようなことはありません。私には、そのことについて、してあげられることが、思い浮かびません。

何か対処療法、根本的解決等がありましたら、教えてください。また、そういったマイナス面を持つ人への、メンタル面でのアドバイスも合わせて頂けたら幸いです。



【A】
ご質問を何度も拝読しましたが、独り言を言う事が本当に問題なのでしょうか? そこで、ふたつの面からご返答したいと思います。まず、具体的な状況もわからず失礼を承知でお話し申し上げますが、一般的に大問題ではないことを、大問題だ、と一人だけで捉えている方が、しばしばいらっしゃいます。僕の友人は「自分の頭の形が変で、町中の人が見ている」と、いつも悩んでいましたが、そのような事実はありませんでした。

問題の多寡は、人によって異なりますが、ご質問は違法でもありませんし、そこまで誰かに迷惑をかけているとは思えません。ですので、問題は問題だ! と思っている事にあるかもしれない、というお考えは常にお持ちになるべきです。

もうひとつは、この状況が当人にとって本当に苦しいのであれば、それは独り言が問題なのではなく、ご質問にありますように「緊張した時、脳が疲労した時」の状態にあるんだと思います。独り言は、その結果に過ぎません。ここで問題は、表面化している独り言が問題である、と表層の問題だけを周囲が捉えていることにあると思います。

「してあげられること」とありますが、きっとご当人の深層には、それなりの傷が過去にあったと思われます。それを柔らかく読み解き、日々周囲の人たちが支えてあげることに尽きると思います。問題は周囲の支えによって、解決への道は開かれることもあれば、大問題に発展してしまうこともあります。これも失礼を承知でお話し申し上げますが、問題は周囲にあることもあるのです。それも、忘れてはなりません。

なぜなら、ほとんど問題は「関係性」のなかから、生まれるからです。

出典: Takashiro.com メルマガより