【高城剛】iPadへのこだわり

▽Q.15▼▽
質問させてください。先日、仕事のほとんどがiPad miniで済んでいる、そして来年はMacBookAirも持ち歩かなくなるだろうとおっしゃっています。ブログではiPad miniが入る特注のデニムを注文されている様子を語っていらっしゃいましたね。

私は大学教員という仕事柄、文章を書く仕事、そしてアイデアをまとめておく仕事、そのアイデアもほとんどが文字情報という状況になっています。授業準備のためにキーノートでスライド作ることもあります。いろいろ試してみようと思いiPadだけで1週間の出張に出たこともありましたがやはりキーボード入力というか、文字を扱いスライドを作りという作業をiPadのみで行うことは、かなりのストレスとなりました。MacBookAirの方が、まだまだ、作業効率が良いと感じています(修行が、工夫が足りんのだ、という気もありますが)。

高城さんは、 iPadだけで書籍の半分を書いたとおっしゃっていますが文章の入力に関してないしはアイデアを文章の形でアウトプットするに際して何か工夫をされていらっしゃいますか。現在のハードと周辺機器の状況において、文章をまとめていく仕事をするにあたっても、タブレットで完結する工夫と努力を続けた方がいいと思われますか(チャレンジングだし、楽しさもありますが、余計なストレスが、大好きな、そして深い思索には不可欠だと思っている「ボーッと考える無駄時間」を侵食しているようにも感じています)。

そう感じるならば、そう感じるうちは、MacbookAirで対応するべきだと思いますか。便利な使い方のTipも含めてiPadを使った文書作成、アイデアのアウトプットに関してお知恵を拝借できればと思います。よしくお願いいたします。

【 A 】
先日、東京の山手線に乗り、思わず良いアイデアが出たので立ったままMacBookAirを開いて原稿を書いていましたが、とても違和感と周囲の冷たい目がありました(笑)。当たり前と言えば当たり前ですが。

一方、iPad miniで原稿を書くのには、僕もまだまだ慣れない事が多くあります。なにより、ipad miniとMacBookAirで書くことの一番の違いは、iPad miniは頼んでもいない予測変換がありますので、文体が変わり、本来書きたい事と思わず違う事を書いてしまう事にあります。

しかし、良い面はいつでもどこでもそれなりに書けることです。いままで、僕は原稿を書くときに、決まった場所(と言っても飛行機の中やカフェなどですが)でそれなりに時間を決めて書いていました。ですが、iPad miniをポケットに入れる事によって、決まった場所は持たずに、ウロウロしながら思いついたときに少しづつ書くスタイルに少しづつ変わりつつあります。

結果、なにも持たずにポケットにiPad miniだけを入れて街をブラブラし、思いついたら細かく入力し、そのような「断片を最後に整理」する作業として、MacBook Airを使うようになりました。これが、僕の言う「半分はiPad mini」の作業スタイルなんです。

作業効率だけで言えば、MacBook airのほうが勝るのは明白です。でも、なにも考えないでipad miniにメモを積み重ね、最後にMacBookAirで仕上げる二段方式は、いままで、同じ場所でMacBookAirで執筆を続ける僕とは違った自分の創作に感じるのです。

高城剛さんのメルマガより